ウィーンへ到着したシューマン。半年という短い期間でしたが、シューマンはこの大都会に滞在中、様々な経験をし、音楽的にも精神的にも多大な影響を受けます。13世紀から20世紀初頭に、ハプスブルク家のオーストリア帝国の首都として栄えたこの街は今も昔も音楽の都。シューマンの他にもベートーヴェンやモーツァルト、ブラームス、ショパン、シューベルト、などが住み、彼らの足跡が街の至るところに残っています。音楽留学する人の中でも、ウィーンはトップクラスの人気です。今月からしばらくの間、シューマンには少し休憩していただいて、そんなウィーンの魅力をご紹介していきたいと思います。
ウィーンの多くの歴史的建物は、リンクと呼ばれる環状道路の中および周辺にありますが、この地区は「ウィーン歴史地区」としてユネスコの世界遺産にも登録されています。まずは、このリンクの中心にあるシュテファン寺院から散策を始めましょう。
シュテファン寺院は建物全体にびっしりと装飾が施された、荘麗なゴシック建築です。モーツァルトの結婚式と葬儀が行われた場所でもあります。このシュテファン寺院から、東へ少し歩くと、モーツァルトが1784年から87年まで住んだ家が「モーツァルトハウス・ウィーン」として公開されています。
モーツァルトが、最も幸福な時期を過ごした家と言われており、オペラ「フィガロの結婚」も、ここで作曲されました。このモーツァルトハウスでは、モーツァルトのグッズも色々と売られています!
その近くのコールマルクト通りは、シャネルやルイ・ヴィトン、グッチ、フェラガモなど世界の高級店が並ぶブランド通りです。そこにショパンは一時住んでいました。それを示すショパンのレリーフが飾られています。
その斜め向かいにはかつてハイドンが暮らした場所があり、そこにもハイドンのプレートが飾られています。
また、更に小路を入った先には、シューベルトが交響曲「未完成」を作曲した場所があり、現在レストランとなっている建物の角にはレリーフが飾られていました。